お早めに

相続登記は義務化されました。過去に亡くなられた方の相続分も、2027年3月31日までに申請が必要です。

相続放棄(借金・負債を引き継がない手続き)

亡くなった方に借金や保証債務があるとき、家庭裁判所へ申し出ることで、財産も負債も一切引き継がないことができます。当事務所では、申述書の作成と必要書類の収集をお引き受けし、提出から受理までをご案内します。

期限は、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月です。亡くなった日からではありません。この間に手続きをしないと、原則として借金も含めてすべてを引き継いだものとして扱われます。

督促状が届いた、保証人になっていたらしい、疎遠だった親族が亡くなったと突然連絡がきた——心当たりがあれば、財産に手をつける前にご相談ください。

カレンダーと、家庭裁判所へ提出する申述書・封筒のイラスト
RULE

相続放棄とはどういう手続きか

相続放棄は、家庭裁判所に申し出て、はじめから相続人でなかったことにしてもらう手続きです。相続人どうしの話し合いで「私は何もいらない」と伝えることは、法律上の相続放棄ではありません。要点は3つです。

  • 家庭裁判所に申し出ます

    相続人どうしの合意ではなく、家庭裁判所へ申述書を提出し、受理してもらう手続きです。受理されると、裁判所から通知書が届きます。

  • はじめから相続人でなかったことに

    プラスの財産もマイナスの負債も、一切引き継ぎません。「借金だけ放棄して自宅は受け取る」といった一部だけの放棄はできません。

  • 期限は知った時から3か月

    亡くなった日からではなく、自分のために相続が始まったことを知った時から数えます。疎遠だった場合は、通知が届いた日が起算点になることもあります。

よくある誤解が、遺産分割協議で「何も受け取らない」と決めれば済むというものです。これは相続放棄ではありません。話し合いの内容は債権者を拘束しないため、借金は法定相続分どおりに引き継いだまま残り、後日そのまま請求を受けることがあります。負債があるときは、必ず家庭裁判所での手続きが必要です。

CAUTION

「うっかり承認」にご注意ください

相続放棄は、期限だけでなく「やってはいけないこと」がある手続きです。亡くなった方の財産に手をつけると、相続する意思を示したものと受け取られ、放棄そのものができなくなります。判断に迷ったら、動く前にご相談ください。

  • 預貯金の引き出し・解約

    葬儀費用に充てる目的であっても、扱いが問題になることがあります。

  • 遺品や車の売却・処分

    価値のある物を処分すると、相続財産を処分したと判断されることがあります。

  • 借金の一部返済

    亡くなった方の債務を、相続財産から支払ってしまうケースです。

  • 賃貸物件の解約・明渡し

    敷金の受領や家財の処分をともなうため、判断が難しい場面です。

一方で、ご自身の財産から葬儀費用を負担することや、形見として経済的な価値のない品を受け取ることは、通常問題になりません。個別の事情によって結論が変わりますので、判断に迷う場合はお問い合わせください。

なお、家庭裁判所で受理されたであっても、相続財産を隠したり使ってしまったりすると、承認したものとして扱われます。受理の通知が届いてからも、亡くなった方の財産には手をつけないでください。

NEXT

相続権は次の順位の方へ移ります

放棄をした方は「はじめから相続人でなかった」ことになるため、相続権は次の順位の方へ移ります。ご自身の手続きが終われば話が済む、というわけではありません。

配偶者 順位はなく、常に相続人になります
第1順位 お子さま(すでに亡くなっていれば、お孫さま)
第2順位 ご両親・祖父母などの直系尊属
第3順位 ご兄弟姉妹(すでに亡くなっていれば、甥・姪まで)

お子さまが全員放棄すると、次はご両親が相続人になります。ご両親がすでに亡くなっている、あるいはご両親も放棄すると、今度はご兄弟姉妹へ移ります。知らないうちに相続人になっていて、ある日突然、債権者から請求を受けるという事態は、こうして起こります。

相続人が誰もいなくなった場合は、債権者などの申立てにより、家庭裁判所が相続財産の清算人を選任し、その手続きの中で清算されます。ご親族へどう伝えるか、どこまで手続きが必要になるかも、ご相談の中で整理してお伝えします。ご家族・ご親族の分をまとめてお引き受けすることもできます。

AFTER THE DEADLINE

3か月を過ぎてしまった場合

「借金があると知らないまま3か月が過ぎてしまった」「督促状が届いて初めて事情を知った」。そうしたご相談は珍しくありません。

期限を過ぎているように見えても、ご事情によっては受理されるケースがあります。起算点をどう考えるかは個別の事情によりますので、あきらめる前に一度ご相談ください。この場合、申述書に加えて、なぜ今になって申し出るのかを説明する書面を添えることになります。

また、3か月以内に財産や負債の調査が終わりそうにないときは、期間を延ばしてもらう申立てもできます。「間に合いそうにない」と感じた時点でご相談いただければ、この方法をご案内できます。期限が来てからでは使えませんので、早めのご連絡をお願いします。

KEEP

相続放棄をしても受け取れるもの

相続放棄をすると亡くなった方の財産は一切受け取れませんが、そもそも相続財産ではないものは、放棄しても受け取れます。ここを誤解して手続きをためらわれる方が多いので、先にご確認ください。

  • 生命保険金

    受取人がご自身に指定されている死亡保険金は、亡くなった方の財産ではなく受取人ご本人の財産とされるため、相続放棄をしても受け取れます。

    ただし相続税の計算では課税の対象になり、相続人向けの非課税枠は使えません。

  • 死亡退職金・遺族年金

    勤務先の規程や法律によって受け取る人が定められているものは、その方固有の権利として受け取れます。

    遺族年金は、放棄をしても請求できます。

  • お仏壇・お墓など

    系譜・祭具・お墓といった祭祀に関するものは、相続財産とは別に承継されます。放棄をしても引き継ぐことができます。

いずれも契約や規程の内容によって結論が変わります。保険証券や退職金の案内をお持ちいただければ、ご相談の場で確認します。

PRICE

料金

相続放棄申述書の作成サポート 33,000円(税込)/お一人
戸籍等の収集(ご希望の場合) 1,100円(税込)/1通
  • 家庭裁判所に納める収入印紙・郵便切手などの実費は別途です。
  • ご兄弟など複数名で同時に手続きされる場合も、お一人ごとの料金です。
  • 報酬は料金表のとおりで、ご相談の場で確定した金額をお伝えします。

料金の一覧を見る →

FLOW

手続きの流れ

  1. 1 約60分
    初回のご相談

    いつ相続を知ったか、財産に手をつけていないかを確認し、期限を計算します。

  2. 2 当事務所が取得
    戸籍などの収集

    亡くなった方との関係を示す戸籍を集めます。続柄によって必要な範囲が変わります。

  3. 3 ご署名・押印
    申述書の作成・提出

    申述書をご用意します。書類は家庭裁判所へ郵送でき、出向く必要は通常ありません。

  4. 4 1か月前後
    受理・通知書の到着

    裁判所から照会書が届いた場合は、書き方をご案内します。受理されると通知書が届きます。

申述先は、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。相続人の皆さまがどこにお住まいでも、書類は郵送でやり取りできますので、裁判所へ出向いていただく必要は通常ありません。

ご本人には、申述書へのご署名・ご押印と、ご自身の戸籍(抄本で構いません)のご取得をお願いしています。裁判所から意思確認の照会書が届いた場合は、ご本人にご記入いただく書類です。書き方はご案内します。なお相続登記や預貯金の解約と違い、実印や印鑑証明書は必要ありません。

相続放棄の申述はご本人の名義で行う手続きです。当事務所は書類の作成と収集、裁判所とのやり取りのご案内を担当します。相続人の間で争いがある場合は、提携弁護士におつなぎします。

FAQ

よくあるご質問

遺産分割協議で「何もいらない」と伝えれば、相続放棄したことになりますか?

なりません。遺産分割協議は相続人の間の取り決めであり、債権者はその内容に縛られないためです。財産を一切受け取らない内容で協議書に押印していても、法律上は相続人のままですので、借金は法定相続分どおりに引き継いだまま残ります。

実際、協議で何も受け取らなかった方が、数年後に貸金業者から請求を受けてご相談に来られることがあります。負債がある、あるいはあるかもしれないという場合は、家庭裁判所での手続きが必要です。

一度した相続放棄を、あとから取り消すことはできますか?

原則としてできません。相続放棄は、3か月の期間内であっても撤回できないと定められています。「思っていたより財産があった」という理由でのやり直しは認められません。

だまされた、脅されたといった事情がある場合や、未成年の方が法定代理人の同意なく行った場合など、法律で定められた事由があるときに限り、家庭裁判所に申し出て取り消すことができますが、その期間にも制限があります。だからこそ、放棄すべきかどうかを決める前の調査が大切になります。

兄弟全員で放棄したいのですが、まとめて依頼できますか?
まとめてお受けできます。同じ順位の相続人がそろって手続きされるケースは多く、戸籍の収集も一括して行えるため、お一人ずつ進めるより早く済みます。次の順位のご親族の分もあわせてご依頼いただけます。
放棄したら、実家の管理はしなくてよくなりますか?
放棄によって相続人ではなくなりますが、放棄の時点でその建物を現に占有していた場合には、次の順位の方や相続財産の清算人へ引き渡すまで、自分の財産と同じ注意をもって保存する義務が残ります。誰も住んでいない空き家をお持ちのケースでは、この点も含めてご説明します。
親族に知らせずに放棄することはできますか?
手続き自体はご自身だけで進められます。ただし、放棄すると次の順位の方へ相続権が移り、その方が事情を知らないまま債権者から請求を受けることになります。トラブルを避けるため、あらかじめお伝えしておくことをおすすめしています。お知らせの仕方についてもご相談いただけます。
プラスの財産のほうが多いか分からず、迷っています。
財産と負債のどちらが多いか分からない場合は、相続した財産の範囲でのみ負債を引き継ぐ「限定承認」という方法もあります。相続人全員でそろって申し立てる必要があるなど条件がありますので、状況をうかがったうえでご説明します。調査が3か月に間に合わないときは、期間を延ばす申立てもご案内できます。

相続放棄には期限があります。早めのご相談

督促状や請求書が届いている場合は、そのままお持ちください。いつまでに何をすべきかを、その場で整理してお伝えします。ご予約はフォームから24時間受付。ご来所・訪問・オンラインいずれも承ります。

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